先日、『電子レンジが身体に悪い』 なんてことを書いた、書籍の広告がありました。
これはもう、完全にネタですよね。(笑)
電波の波長の計算式はご存知ですか?
波長 = 光の速さ / 周波数
であらわします。
ここは単純かつ実用的に
波長(m) = 300 / 周波数(MHz)
で覚えてください。
これは、アマチュア無線の資格(国家資格)を受けるときに、勉強することです。
完全マル暗記で小学校6年生でも取れる資格ですから、
難しいなんて言わないでくださいね。
アマチュア無線では、一般的には144MHz帯・433MHz帯を使います。
これを波長であらわすと、それぞれ…
300 / 144 (MHz) = 2.083 m 約2m
300 / 433 (MHz) = 0.692 m 約70cm
ということで、144MHz は 2m 、433MHzは 70cm と言われます。
このサイズをもとに、アンテナの設計をするんですね。
等倍・半波長・1/4波長と。
たとえば、NHK第一放送は 666 kHzです。
300 / 0.666 MHz = 450.45 m 約450m
となり、「AM聞けます」という看板のないトンネルでは、AM放送は聞けないのです。
225mの高さもしくは幅のあるトンネルをつくるなんて… (笑)
さて、話は電子レンジに戻りましょうか。
電子レンジは、2450MHz と決められています。
計算式に入れます。
300 / 2450 = 0.1224 m 約12cm
ということで、波長は12cmとなります。
この12cmの半分のサイズ以下の穴であれば、電波は通ることができません。
実際の電子レンジの穴って、1mmのメッシュですよね?
効率よく電波を跳ね返しているのです。
で、ネットでは、
『血液を電子レンジで温めて輸血したら、輸血された人が死んでしまった。』
なんていうネタがありました。
電子レンジは、ガスなどの熱源と違って、発熱の原理が違います。
外部から熱を与えるのではなく、水分子の振動摩擦熱により、
内部から熱を発生させるのですね。
輻射熱と直火ぐらいの違いぐらいでしょうか。
42度のお風呂につかるのと、発熱で42度の体温になるのとの違い、
がイメージしやすいでしょうか。
わざわざ酷い状態にして輸血するということ事態が、おかしな話なのです。
血液が薄まるどころか、不純物を大量に入れるようなものですから、
問題ないほうが驚きですよね。
体温が落ちないように人肌にあたためて筋肉移植するのと、
焼肉よろしく鉄板でジュージュー焼いたものを移植するぐらいというのと同じですね。
もはや電子レンジだからという話ではありません。
たんぱく質が変性するとかどうとか、原子が…いう以前の問題です。
これはどう考えても、電気製品に対するネガティブキャンペーンですね。